2004年12月29日〜30日  2004年冬コミ  コミックマーケット67





旅の準備


 2004年の秋頃。 この頃はコス撮影よりもクラブの方に気持ちが寄りつつあって、コス撮影の熱が少し覚め始めていた。 なので、 「これが最後になるかも」 と思って、2002年冬以来、2年ぶりのコミケに行くことを決めた。
 だが、今回はいつも宿泊地にしていた千葉県市川の兄の家が使えず、旅行会社の「航空券 + ホテル」のパック旅行でなるべく安く宿泊地を確保することにした。
 この時、ビックサイトの前にある有明ワシントンホテルも宿泊地候補になったのだが、安いホテルに比べて一泊につき4500円も追加料金が必要になる。 今回、29・30日の冬コミ開催期間を挟んだ28〜31日までの3泊4日を予定していたので、ここに泊まると13500円も・・・と思って断念した。 これは後で分かったことだが、ワシントンホテルは冬コミの期間、パック旅行での宿泊から除外されていたので、冬コミ目的の場合にパック旅行ではここに泊まれなかった。
 安いランクのホテルリストを見ていると、 「JR神田駅から徒歩3分・・・」 というホテルが目に飛び込んだ。 今までの市川は最初の乗りかえ駅である東京まで総武線快速で17〜18分。 しかし、神田から東京は山手線で1駅、約2分で着く。
 市川より近くて便利だということでホテルはここに決めた。


12月28日(コミケ前日)


 12月28日の冬コミ前日。
 空港に着いて早々、TBSのコスプレ喫茶に行く目的でビッグサイト周辺にやって来た。

 

  ・ ビッグサイト周辺のコミケ前日の様子。 明日からは、ここが人でいっぱいになります。

 

  ・ せっかくなので周辺を歩いてみたり(左)とか、「サンクス」の店外テント設営の様子(右)などといったものも撮りました。


 前日にコスプレ喫茶へ行く理由は、コミケ当日だと明らかに混雑することが予想できたからである。 で、コスプレ喫茶はというとメニューが5種類のみで税込1000円均一。 5種類のメニューは、今回の企画に絡んでいるTBSの5作品のアニメに関連した名前がそれぞれに付けられていて、作品別のおまけも付いている。 コスプレしているウエイトレスさんはその5作品に登場するキャラの衣装を着ていて、話によればレイヤーさん声優さんが働いていた時もあったらしい。
 メニューはどれも「デザートと飲み物」のセットで、一応、非売品グッズのおまけもあるが、それでも割高だなぁ・・・と思ってしまった。

 その後、友人たちと秋葉原のメイド喫茶を2店ほどハシゴしてこの日は終了。


12月29日  コミケ1日目


 29日、冬コミ1日目。
 いつもと同じ5時34分の京葉線に乗るために、5時14分の山手線で東京へ。 市川からの時は5時05分発の電車だったので、これまでより10分くらい朝がゆっくりできた。 ここからの流れは東京駅5時16分着、京葉線で5時34分発→新木場駅5時44分着、りんかい線で5時52分発→国際展示場駅5時56分着となる。
 電車を降りると上りのエスカレーター前は人でごった返している。 エスカレーターを上がった先の改札口にはさらに人が群がっている。 この光景はいつものことだが、りんかい線は車両が10両に増えたらしく人の数は明らかに多くなっている。

 

 (左) 国際展示場駅の上りのエスカレーターから後ろの様子
 (右) 同じく国際展示場駅。 エスカレーターを上がると改札口へ向かう人がびっしり


 5分くらいかかって改札を抜け、駅舎を出て驚いたのが 「雨が降っていた」 ことである。
 冬コミ3回目にして初めて雨に見舞われた。 冬の寒さ雨の冷たさのダブルパンチで体は一気に冷え込む。 並んでいた場所に目印を置いて、たまらず屋根のある場所へ避難。
 すると、そこから有明フロンティアビルの自動ドアが開くのが見えた。 すかさず有明フロンティアビルへ移動した。 ここで列移動が始まる8時半近くまで過ごすことに。

 

 (左) 有明フロンティアビルの中から見たサンクス店内の混雑した様子
 (右) 同じく、ビル内から見た「カフェ ベローチェ」 見たところ満席のようです


 で、8時半近くになり列に戻るが、少しすると雨が強くなってきた。
 「このままではマズい・・・」 と思い、再び列を離れてコンビニで残り少ないレインコートを購入。 これで開場までじっと耐えることにした。
 この頃、ワシントンホテルの部屋の窓からピカッと光ったのが見えた。 多分、ホテルの窓からこの雨の中で密集してじっと待っている光景を撮影した時のフラッシュではないかと思われる。 これを見た時、 「上であざ笑っているブルジョア階級には負けないぞ」 と、一人勝手に闘志を燃やしていた。 でも、それくらいの気持ちでいないと、寒くてたまらなかったのは事実。
 この時、周りの人はどうしているのかと見回したら、レインコートや傘を用意するだけでなく同人誌などを入れるカバンやリュックを濡らさないために半透明ゴミ袋を用意している人を結構見かけた。
 時刻は8時半を過ぎ、9時を回っても一向に列移動が始まらない。 結局、9時半過ぎにようやく列が移動して歩道橋を進み、ビックサイトの象徴ともいえる会議棟の真下辺りで開場を待つことに。 10時の開場で西館の屋上に向かう時、それまで降っていた雨が雪に変わってきた。 東京で初めて見る雪である。

 (後にネットで見たところによると、コミケの期間に雪が降るのは実に18年ぶり。 しかも、18年前の時は明け方に少し降っただけだったらしく、コミケが開場している時に雪が降ったのは史上初のことだったらしい。)

 雨天ということで屋外のコスプレ広場は使えず、更衣室前の狭いエリアでの撮影となる。
 狭いコスプレ広場はあっという間に人で一杯になってしまった。
 そのためかコスプレ広場は通常より30分短い14時半で終了となり、その後は企業ブースへ向かう。 企業ブースは開いているゲートから外が見えるのだが、まだ雪は降っていた。

 企業ブースは以前と違って午後開始のグッズ販売やポスター配布などで行列を屋外に並ばせているものだから、何時になっても人が入ってきて混み合うようになっていた。
 外は雪が降っているのだから皆さんずぶ濡れで、混み合うと密着して何度も「何か冷たい感」を感じた。
 企業ブースでの撮影も終え、15時半にコミケを出て 「となりでコスプレ博」 のTFTホールへ移動しようとしたら、外に凄い行列が・・・ この列はバスとゆりかもめに乗るために並ぶ行列だった。 どうやら埼京線が走る新宿駅でトラブルがあり、それによりりんかい線のダイヤが大幅に乱れている・・・とのことで、いつもは国際展示場駅に並ぶ人がバスやゆりかもめに並んだので凄い行列になったようです。 ちなみに、まだ雪は降っていました。
 となコスは入場料 「コスプレする人1500円、しない人2500円」 となっていて、 「高いなぁ」 とか思いつつもコミケの狭いスペースでそんなに撮影できなかったリベンジをするために2500円支払って中に入ったら、こちらもコミケと同じように狭い・・・
 晴れていれば屋外のテラスも撮影場所として使えるのだが、悪天候のため使えなくなっていたのである。
 となコスはコミケと撮影方式が異なり、1人ずつ順番に並んで撮影するというスタイル。
 カメラマンは1人で何枚も撮影するので順番が回ってくるまで結構時間がかかる。
 また、コミケでは禁止のコスプレ小道具、レフ板、今回はいきなり禁止となったカメラの外付けフラッシュなどはOKなので、槍のようなものを構えるレイヤーや、カメラと同じ大きさくらいの外付けフラッシュを装着している人などがいた。
 中にはカメラの5倍くらいの大きさの自作フラッシュを使っている人もいた。 これはカメラに装着するというよりは 「周りをフラッシュで囲まれたその中にカメラを装着する」 という感じで、しかもそのフラッシュは3つか4つに分かれるようになっていて、フラッシュの数を減らすことでフラッシュの強さが調整できるようになっていた。
 撮影のために並んでいる時、前や後ろに並んでいる力の入ったカメラマンに少し話を聞くと、その人は1回のイベントで400〜500枚くらい撮影するらしい。
 また、これは実際に見たカメラマンだが、1人のレイヤーさんを10分近く撮り続ける人がいた。
 数えてはいなかったのだが、かなりの枚数を撮っていたのは確実である。
 自分は東京でコミケ以外のイベントに行ったことがなかったので、 「順番に並んで1人ずつ撮影」 というスタイルは初めて。 お気に入りのレイヤーさんをじっくり撮影する、というカメラマンにはコミケのスタイルよりこちらの方が良いのだろうが、いろんなレイヤーさんを撮るという自分にはちょっと効率が悪いように思った。 例えば、レイヤーさんを2〜3枚とか撮影するのに10分とか15分とか並んで待たないといけない場合もあるので。
 となコスの1日目は19時半までで、時間ギリギリまで撮影して1日目は終了した。


12月30日  コミケ最終日


 30日、コミケ最終日。
 今日は昨日より混むことが必至なので、1本早い電車に乗ろうと考えた。 昨日確認した京葉線の1本早い電車は5時11分。 それに間に合うためには5時前後の電車に乗る必要がある。 なので初日の夜、神田に戻った時に時刻表を調べたのだが、ここで大きなミスをした。 山手線の内回りと外回りの時刻表を見間違えたのだ。
 内回りも、昨日乗った外回りと同じ「5時14分」の電車があるので気付かなかった。
 ちなみに、内回り(反対方向)の1本早い電車は5時05分だった。 だが、実際の東京行きの京葉線に間に合うための電車は4時48分。 5時に神田駅に着いた自分は見事に乗り遅れてしまっていた。
 「仕方ない、昨日と同じ電車で行くか・・・」
と思っていたら、隣のホームに京浜東北線の電車が入ってきた。 中にはとても5時の電車とは思えないくらいの人が乗っていた。
 それを見て、この京浜東北線も次の駅が東京駅であることを思い出した。
 東京駅までは山手線と同じく1駅で2分なので、神田駅発が5時04分なら東京駅着は5時06分で、5時11分の京葉線に充分間に合う。 自分はすぐさま京浜東北線の電車に乗った。

 5時06分、東京駅に着いた電車から降りた自分は、同じく降りた人達が一斉に京葉線のホームに向けて走り出していく光景を目の当たりにした。  コミケ特有の 「東京駅マラソン」 である。 そこで、自分も負けじとこのマラソンに参加した。 というのも京葉線のホームだけ、他の電車のホームと離れたところにあり、結構なスピードで走って行かないと5分で京葉線のホームまで辿り着けないこともある。 自分は勢い良く走る人の後ろにスリップストリームになるくらいの位置でピッタリとマークして走り、途中の動く歩道も疾走、エスカレーターや階段も勢い良く駆け下りて京葉線の電車に乗ったのが5時10分であった。

 新木場駅着は5時21分。 りんかい線のホームに向かうと、すでにたくさんの人が電車の到着を待つ。 それまで、みんなじっと待つ。
 電車がホームに入ってきてドアが開くと電車の反対側のドアにへばり付くように突っ込んでいく。 開いているドアから反対側のドアまでの一本の道筋に人が集中し、座席のある空間に自ら進んで行こうという者はあまりいない。

 りんかい線の始発は5時39分。 国際展示場駅到着の5時43分までは体の四方が必ず誰かと密着し、圧迫されるような状況で過ごす。 2002年のコミケの時に凄い混み様は解消されたと思っていたが、そうではなかった。 昔は4両だった電車も車両が増やされて、もうそんな状況はないだろうと思っていた。 だが、実際は違った。 この時、ある人の一言が頭の中にこだました。

 「コミケで一番混むのは始発電車なんだよ・・・」 と。

 5時43分、やっとこの圧迫から解放される時がきた。 しかしそれも束の間、今度はエスカレーターの前で、その後は駅の改札口で昨日以上の押し合いへし合いが展開されていた。 改札機に入れる切符を落としてしまったものの、後ろから押されて改札のゲートが閉まり、駅の係員に 「一旦後ろに下がれ!」 と怒鳴られるといった光景も見かけた。
 まさに、駅改札口での様子は修羅場であり戦場でもある、と言えるだろう。

 ようやく改札を抜けた自分は急いで列に並ぶ。 空はまだ月明かりも眩しく感じるくらいの暗さだ。 昨日の雨の影響で少し冷えていたが、雨さえ降っていなければ北海道の人間には問題ない気温だった。 午前7時半になり、少し早めにトイレに行っておこうと昨日トイレが比較的空いていた有明フロンティアビルに向かうと今日は開いていなかった。
 そこで、別のトイレに向かうと凄い列が・・・ トイレに並ぶ列はコミケ入場の列とは違って1人ずつで、この頃から少し風が強くなり、並んでいる我々に容赦なく吹きつけたためキツかった。
 トイレ待ちに1時間。 トイレを済ませた安堵感よりも風にさらされたことによる疲労感が上回った。 再びコミケ入場の列に戻ると、ここは人が密集しているので風は防がれる。 これなら開場してから中のトイレに行った方が良かったと思った。

 

 (左) トイレに並ぶ人の列。 手前の影の右の方から左の方へ、写真に写っている奥の方へと並んでいる
 (右) 午前8時40分頃のやぐら橋(歩道橋)の階段の中腹から撮った一般待機列


 今日も昨日と同じく9時になっても列が動かない。 結局、昨日と同じ9時半頃に動き出した。 列に並んでいる時にスタッフは 「8時45分頃に列が移動しますので、遅くても8時半には戻って下さい」 と言っていたのだが、2日連続で9時半頃に列を動かすところをみると「8時45分に移動」というのはハッタリで、早く列に戻して大人しくさせようという狙いがあるんじゃないだろうか・・・とも思った。
 今回は開場早々の西館に初めて行ってみる。 列の移動でまず西館のエントランスのところで開場まで待つ。

  ・ 開場前の西館エントランスの様子


 10時の開場になり、列に合わせて進んでいくと西1と西2の間の通路を渡り、一度外へ出る。 出たところで、西1へ進む人と西2へ進む人が分かれて、西2へ向かう自分はそこから西館裏の駐車場を大きく回って西館の側面の方から入った。
 西2での買い物を10分程度で済ませてコスプレ広場へ。 今日は屋外での撮影で、お台場方向の先に富士山が見えるほど天気が良かった。

  ・ 右にフジテレビ、中央にパレットタウンの観覧車、その左に富士山。 西館屋上のコスプレ広場より撮影


 13時半頃、札幌の知り合いのレイヤーさんを見かける。 カメラマンが次から次へとやって来るので、タイムカウントや注意などのサポートをすることにした。 いつもは 「レイヤーを見ているカメラマン」 が、初めて 「レイヤー側からカメラマンを見る」 立場になる。
 カメラマンを見ていて一番感じたのが、横一列で撮影するカメラマンが時間の経過とともにその列が少しずつレイヤーさんに近づいていくのである。
 カメラマンは最初、レイヤーさんの全身が写せるくらいの距離で撮影しているが、カメラマンの数が増えてレイヤーさんを囲むような状況になり、レイヤーさんの目線を他のカメラマンに取られて自分の撮影が思うようにできなくなると、ちょっとでもレイヤーさんの目線をもらい易くなるように少し前に出る。 すると、他のカメラマンもレイヤーさんの目線をもらえるように少し前に出る・・・ これを繰り返すことで、カメラマンの列がレイヤーさんに近づいていくものだと思われる。

 また、2002年のコミケの時にコスプレをしていたレイヤーさんから聞いていたような事を実際に目の当たりにした。
 撮影しているカメラマンの陰で何も言わずに撮影する者や、ビデオカメラらしき物を持ってカメラマンの陰で構えるような動きをする者・・・サポートを兼ねて監視していたのだが、他のカメラマンに気を取られている間にやられてしまったかもしれない。 仮にここで注意してもすでに撮られている可能性が高いので、こういうのは未然に防げないと意味がない。 しかし、常にカメラマンが10人くらい入れ替わり立ち替わりで撮影している中では、監視役が1人ついても厳しい場合があると思う。
 14時半までの1時間ほどこの監視を続けていたのだが、監視を続けるにはかなりの神経を遣うので、撮影をしているよりも疲れました・・・

 14時半にこのレイヤーさんは帰るとのことで別れ、それから自分は15時ギリギリまで撮影した。 その後、企業ブースには行かずにとなコスへ向かう。 企業ブースで撮影するよりも同じ時間ならとなコスの方が多く撮影できると考えたからだ。

 となコス2日目。 昨日と同じく入場料を払って中へ。 今日は屋外のテラスも使えるのでさっそく行ってみた。 でもちょっと風が強くて寒いのであまり長時間の撮影はできない。 2日目は昨日より開催時間が短くて18時半まで。 それまで撮れるだけ撮った。

 となコスの後は知り合い数人と巨大パフェを食べに行く。 ネットで情報を得た武蔵小山の「王様とストロベリー」という店の「キングパフェ」で、食べながらコミケについていろいろと話をしていた。

  ・ これがそのキングパフェの写真。 手に持っている本人の顔はボカしてみた


 31日、地元へ戻る日。 飛行機までの空いた時間は観光していましたが、この日は昼前くらいから雪。 4日滞在のうち、晴れ2日・雪2日という、東京とは思えないような天気に見舞われたコミケ旅でありました。